8割の利用者が行き先を決めずに申し込み! 話題の「航空サブスク」、調査で分かった新たなニーズとは
羽田発、全国10路線が対象
KabuK Styleと日本航空(JAL)、ジャルパックは、2021年8月~11月に「航空サブスクサービス」の実証実験を実施。このたび参加者の属性や利用動向、参加目的などのデータを一部公表した。
同実証実験は、デジタル化の進展や働き方改革、SDGsの浸透といった社会的価値観の変化により、人々のライフスタイルが多様化していることを踏まえ、多様化するニーズに適応するサービス設計を行うため、3社で共同実施したもの。
同実証で得られた知見を共有することで、さらなるライフスタイルの多様化を支援したいとしてデータを公開した。
KabuK Styleが運営する、毎月定額で世界中の宿泊施設に滞在できるサブスクサービス「HafH」の会員500人を対象に行った。期間中、1往復の航空券と指定ホテル1泊分を最大3回まで利用する権利を付与した。
対象区間は、羽田発で新千歳・釧路・山形・小松・南紀白浜・高知・長崎・宮崎・那覇・宮古――の10路線。価格は3万6000円と設定した。
中長期的な地域活性化にも期待
実証で得られた興味深い知見は大きく五つ。
・20~30代の若年層が多く参加し、会社員の参加が68%
・ワーケーション目的との回答が50%
・80%が行き先を完全には決めずに航空サブスクサービスを申し込み
・行き先が分散されたことを確認
・予定していなかった地域に出かけた参加者は75%
KabuK Styleは、
「おおむね航空サブスクサービスによって新しい需要創出効果があることを示す結果となった。新しい需要は、コロナ禍で大きく痛手を負った日本の観光産業を再起させ、中長期的な視点では地域の活性化につながることも期待される」
と結果を総括する。
また、同実証実験で得られた知見をさらに発展させ、2022年中に実証第2弾を実施することを計画中という。