ガソリンスタンド存続の鍵! 「地下タンク」問題を解決する4つの方法をご存じか

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ガソリンスタンドの減少が進むなか、老朽化した地下タンクの問題が深刻化している。改修費用や人手不足が影響し、存続が危ぶまれる。行政支援や革新技術の導入、地域連携が求められ、スマートタンクの導入が新たな解決策として期待されている。

地下タンク更新の課題

廃業したガソリンスタンド(画像:写真AC)
廃業したガソリンスタンド(画像:写真AC)

 地下貯蔵タンクの改修や更新にかかる費用が非常に高く、資金調達も難しいという問題がある。10kLのタンク1本の改修費用は、概ね150万円から高くても300万円とされており、平均すると

「約200万円」

だ。標準的なガソリンスタンドでは、10kLのタンクが5本地下に設置されているため、1本の改修が200万円だとすると、合計で1000万円の費用が必要になる。

 老朽化が進んでおり、新しいタンクに更新する場合は、10kLのタンク5本で約2000万円かかる計算になる。更新費用は改修の倍となり、1000万円から2000万円の突発的な支出は全国のスタンドにとって大きな負担となる。

 こうなると、将来的な負担を懸念して廃業するという選択肢が浮上する。ガソリンスタンドの解体費用は安いもので300万円程度だが、状況によっては1000万円ほどかかることもある。

 最近では、地方自治体が廃業に併せて土壌汚染調査を求めることが増えている。この調査で土壌汚染が確認されると、対応を含めた解体費用が数千万円に膨れ上がる可能性がある。環境規制が厳しくなっており、地方自治体は地下タンクの老朽化によるリスク評価も求めている。

 こうした状況のなかで、改修や更新、または廃業を迫られるスタンドが多く、早期に廃業を決定するケースが増えている。その結果、

・低炭素や低エネルギーの推進
・電気自動車の普及
・人手不足
・後継者不足

といった要因と並んで、急速にガソリンスタンドの数が減少している。

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