EV用バッテリー、覇権を握るのは「平型」か?「円筒形」か? パナソニックは開発強化で1000人増員も、着実に迫る中国系メーカーの足音

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パナソニックエナジー、EV用電池開発強化のため1000人増員。EV市場では円筒形バッテリーとブレードバッテリーが競合しており、テスラの選択が今後の動向を左右する。BYDや他のメーカーとの競争も激化しており、パナソニックは新たな販売チャンネルを開拓している。

円筒形電池の未来

テスラCEOのイーロン・マスク(画像:AFP=時事)
テスラCEOのイーロン・マスク(画像:AFP=時事)

 EV用バッテリーには、円筒形バッテリーセルとブレードバッテリーのふたつが主流となっているが、テスラが今後どちらを主力にするかが注目されている。

 テスラは現在、現行車種に両方のバッテリーを採用している。「モデル3」や「モデルS」にはパナソニックエナジーの円筒形バッテリーを使用し、新型の「モデルY」には中国市場などでBYDのブレードバッテリーを一部採用している。前述のとおり、テスラはパナソニックエナジーと共同で4680電池などのバッテリーを開発しているが、同時に中国製バッテリーの採用にも動いている。

 テスラの意図はまだ明確ではないが、性能が高い4680電池はコストが高いため、コスト削減を重視する車種や市場向けには、低コストのブレードバッテリーを採用する可能性がある。テスラの動きが世界的なEV普及の鍵となるため、円筒形バッテリーの将来的な需要は不透明さを増している。

 この動きはパナソニックエナジーにも影響を及ぼしており、世界的なEV需要の減少と相まって、2023年末からテスラ向けの電池を減産している。しかし、同社が開発人員を増やしている背景には、テスラ以外の販路拡大を目指す意図がある。実際、パナソニックエナジーには他の自動車メーカーからも引き合いがあり、スバルやマツダとはすでに将来のバッテリー供給に向けた合意書を締結している。

 なお、最近のテスラは、急速な方針転換やEV市場の失速にともなう人員整理や事業廃止が目立っているため、パナソニックエナジーの今後に注目だ。

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