10年先を見据えたハイブリッドシステム! スズキ発表「48Vスーパーエネチャージ」は何がすごいのか?

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スズキが発表した「48Vスーパーエネチャージ」は、48V電圧を用いたマイルドハイブリッドシステム。燃費向上率10~20%を実現し、コスト削減と高い汎用性が特徴。

燃費向上率10~20%の実力

スズキのウェブサイト(画像:スズキ)
スズキのウェブサイト(画像:スズキ)

 48Vスーパーエネチャージは、電圧に48Vを使用するハイブリッドシステムであるが、これはもともと欧州で普及の進むものだ。

 ハイブリッドカーは、性能的にはトヨタ・プリウスに代表されるストロングハイブリッドが主流だが、バッテリー電圧が200~300Vの高電圧システムであり、安全基準の確保などコストがかかる。

 欧州車ではストロングハイブリッドよりもコストパフォーマンスの高いマイルドハイブリッドが主流であり、欧州メーカーはマイルドハイブリッドの発展型としてここ数年48Vハイブリッドシステムを推進している。

 48Vのシステム電圧は高電圧の安全基準をギリギリ下回る数値であり、安全システムの構築に必要なコストも節約できるのが大きなメリットだ。48Vハイブリッドシステムの燃費向上率は約10~20%とされており、実用性能としては悪くない数字だ。

 スズキをはじめとする日本メーカーは、欧州市場向けに48Vマイルドハイブリッド搭載車を展開しているが、国内向けとしては48Vスーパーエネチャージが先駆けとなるだろう。

 スズキの軽自動車やコンパクトカーに搭載されることで、価格にどの程度影響するかは不明だが、汎用性の高いシステムとバッテリーリーンでコストを大幅に抑え、確実な燃費向上は多くのユーザーに恩恵をもたらすだろう。

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