紅海ルート遮断で日本の大手海運会社に大打撃 ハマス「ハニヤ氏殺害」はどのような影響を与えるのか?
中東情勢の激化により、紅海ルートに依存してきた日本企業は困難に直面している。喜望峰ルートの変更で航海日数は往復で4週間増加。輸送コストは急騰し、輸送量は最大20%減少した。紛争は激化しており、米国の大統領選挙が今後の情勢に影響を与える可能性がある。
トランプ勝利で中東緊張激化の恐れ

そして、今後の中東情勢の行方を大きく左右する可能性があるのが、11月に実施される
「米大統領選挙」
だ。バイデン大統領が選挙戦からの撤退を表明し、ハリス副大統領が後継候補になったことで、トランプ氏優勢のムードは消え去り、両者の支持率は拮抗(きっこう)している(ハリス有利の見方も広がっている)。しかし、どちらが勝利するかで今日の中東情勢は変化する可能性がある。
仮に、ハリス氏が勝利すれば、バイデン政権のネタニヤフ政権への不満が募ってはいるものの、ハリス政権はバイデン政権のようなイスラエル支持の姿勢に撤することだろう。要は、今日の状況に大きな変化は生じない。
しかし、トランプ氏が勝利すれば、米国の親イスラエル、反イランの姿勢に拍車が掛かり、
「米国&イスラエル vs イラン」
の構図が先鋭化することは避けられないだろう。そして、それによって都合のよい政治的環境を獲得したネタニヤフ政権は、イラン、レバノンやイエメン、シリアやイラクを拠点とする親イランのシーア派武装勢力への攻勢をいっそうエスカレートさせ、紅海周辺の軍事的緊張がいっそう激しくなる恐れが考えられる。
ネタニヤフ政権はトランプ勝利のシナリオを望んでいるだろうが、それは中東情勢をさらに
「負のスパイラル」
に追いやる可能性があり、紅海だけでなく、日本へ向かう石油タンカーの出発地点となるペルシャ湾側にも影響が及ぶことが懸念されよう。