率直に問う 「フェリー業界」に未来はあるのか? 輸送量倍増・観光客6000万人目標時代に考える【短期連載】海洋国家にっぽんのフェリー進化論(4)
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フェリーは日本の交通手段として不可欠だが、労働力不足や旅客減少、高コストという課題が山積。物流と観光の未来を見据え、環境対策、省人化、サービス向上が求められている。政府目標は2030年までに訪日外国人旅行者数6000万人。フェリーが新たな観光資源となり、技術革新とMaaS導入でその需要を取り込むことが期待される。
国内フェリーが担う地域経済への影響と貢献

四方を海に囲まれた日本にとって、フェリーはなくてはならない交通手段だ。現在、インバウンドによる海外からの旅客需要や「2024年問題」による貨物需要の増加が見込まれている。一方で、少子高齢化による人手不足、定期旅客数の減少など逆風も吹いている。そこで、本連載はフェリー事業の現状と将来展望、その重要性について記す。
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四方を海に囲まれている日本にとって、フェリーは欠かすことのできない交通手段である。今日では、インバウンドによる海外からの旅客需要や「2024年問題」などにより貨物需要が期待できる反面、少子高齢化による労働力不足や定期旅客の減少という逆風も吹き荒れている。今回は、短期連載「最終回」として国内フェリーの課題と展望について話をする。
・中長距離フェリー:幹線道路のバイパス機能
・近距離フェリー:2地点間の短絡機能
・離島航路:生活路線機能
として、距離の長短にかかわらず、自動車も人も同時に運べるフェリーは重要な役割を担っていることがわかった。
また、中長距離フェリーは、旅客設備やサービスの向上に力を入れてきた結果として、
「フェリーそのものが旅行目的」
となるくらい豪華になってきた。近距離や離島航路も、インバウンドの拡大にともない、ゆったりとした時間が流れるスロートラベルの担い手となる可能性を秘めている。
さらには、物流や観光面での貢献だけでなく、災害時には救援車両や支援物資の輸送手段としてフェリーは活躍してきたのだ。
海に囲まれた島国だからこそ、海沿いや島で生活する人々だけでなく、日本で生活するほとんどの人が何かしらの形でフェリーの恩恵を受けているのではないだろうか。