災害対応で「キャンピングカー」大活躍! 意外と知らない「移動宿泊所」「電源設備」としての可能性、その裏には課題も【リレー連載】やるぜ、能登復興。(6)

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能登半島地震では、宿泊施設の不足解消のため、全国各地からキャンピングカーが派遣され、自治体職員やボランティアの拠点として活用されている。しかし、操作が難しいことから故障も発生しており、マニュアルの作成やメンテナンス要員の派遣などの対策が進められている。

復興に尽力するキャンピングカー支援

能登半島地震でのキャンピングカー(画像:日本RV協会)
能登半島地震でのキャンピングカー(画像:日本RV協会)

 2024年1月1日に発生した能登半島地震は、石川県能登半島に甚大な被害をもたらした。多くの家屋が倒壊し、交通網も寸断され、人々の生活の基盤が破壊された。政府、自衛隊、ボランティアが現地に入り、復興に向けたさまざまな活動を行っている。

 しかし、震災直後はボランティアを受け入れる体制が整っておらず、多数のボランティアの宿泊所を確保することが大きな課題となった。この課題に対し、全国のキャンピングカーを取り扱う企業やキャンピングカーシェアリング事業者が支援を申し出て、震災直後に自社のキャンピングカーを被災地へ送った。

 全国のキャンピングカー製造ビルダー・ディーラーが加盟する日本RV協会(横浜市)はこれまでに60台のキャンピングカーを被災地に貸し出し、主に自治体職員などの宿泊所として活用されている。

 また、キャンピングカーのカーシェアリングサービスを展開する横浜の企業も、これまでに登録されている自家用キャンピングカー30台を貸し出している。これらは個人所有の車両であるため、所有者の同意がなければ貸し出すことはできないが、被災地支援のため、快く同意するオーナーもいたようだ。

 さらに、熊本県のキャンピングカー製造会社も自社のキャンピングカーを能登半島に派遣しており、2016年の熊本地震の教訓を生かした支援も含め、キャンピングカーの派遣の動きは全国的なものとなっている。

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