電動車2650台以上提供! 「トヨタ」はなぜ、パリ五輪参加にこれほど労力を注ぐのか

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トヨタがパリ五輪に巨額投資する理由は、欧州市場でのイメージ向上と販売拡大だけでない。東京五輪の挫折を経て、パリでのリベンジも狙うトヨタは、EUの政策変化にも迅速に対応し、市場競争力を強化する見込みだ。

多様性と持続可能性を支える貢献

欧州の電源別新車登録台数(画像:欧州自動車工業会)
欧州の電源別新車登録台数(画像:欧州自動車工業会)

 欧州の中心、パリで開催される五輪に参加することで、トヨタは多くの市民や政府に好印象を与えることができるだろう。

 忘れてはならないのは、五輪に合わせてパラリンピックも開催されるということだ。これは、多様性と持続可能なモビリティを推進する絶好の機会である。

 欧米ではハイブリッド車の販売が好調で、2023年にはトヨタが世界で最も売れている自動車メーカーとなった。2024年3月期の純利益は前期比101.7%増の4兆9449億円と過去最高を記録した。

 EUでは一部の地域を除き、行政関係者が期待したほどEV化が進んでおらず、EV政策の見直しが進められている。当初は2035年までにエンジン車の新車販売を全面禁止する方針だったが、環境に優しい合成燃料で走るエンジン車を容認する姿勢に軟化している。

 このポジティブな流れを維持するため、トヨタは五輪に先駆けて投資を行っている。

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