新車が全然買えないからといって、ディーラーの「抽選販売」はアリなのか? 「お得意様が買えない」と嘆く営業マンの声
現在、一部の車両は購入できるユーザーを限定する「抽選販売方式」で販売されている。販売の最前線に立つディーラーは、このことをどう感じているのだろうか。
大衆車も長期待ち

なぜこのような事態になったのかを振り返ってみると、2020年に始まった新型コロナウイルスの感染拡大が原因だろう。これにより世界は“鎖国”状態となり、自動車製造に必要な半導体などの物流が滞った。
当時を振り返ると、通常であれば注文から納車まで1か月程度で済むいわゆる「大衆車」ですら、納車まで3か月、半年、あるいは1年という長い待ち時間が発生していた。
筆者(宇野源一、元自動車ディーラー)がかつて勤めていたディーラーを12か月点検で訪れた際、元同僚から
「買い換えるなら今すぐ注文しないと来年の車検に間に合わないかもしれない」
といわれたことを今でも鮮明に覚えている。コロナ前ならせいぜい2か月待てば買えたクルマが、1年待たないと買えないとわかったときのショックは大きかった。
本社が用意した見込み客リストは、主に「車検が来る半年前のクルマ」で構成されていたが、「このリストはまったく意味がない」といっていたことも脳裏に焼き付いている。