前年比30%増! 「自転車盗難事件」が急増している2つの理由 しかも、鍵をかけたほうが戻ってこない逆転現実
警察庁が発表した最新の犯罪統計資料によると、2023年の自転車盗の認知件数は16万4180件であった。これは前年比で3万5297件、率にして27.4%の大幅な増加である。
刑法犯認知件数と自転車盗被害件数
20年前に比べると件数は減ったとはいえ、いまだ自転車はモラルの低い人たちにとって、罪悪感なく盗んでしまう対象だ。
筆者(石坪マナミ、自転車ライター)はさまざまな地域を取材してきたが「治安が悪い」という風評のある地域は、おおむね自転車盗が目立つ傾向にある。今回、改めて警視庁が公表した統計データを分析したところ、この傾向を裏付ける結果が得られた。
まず、警視庁管内102の警察署中で刑法犯の認知件数が多い警察署上位を見ると、
・新宿署(2915件)
・蒲田署(1642件)
・葛西署(1646件)
・池袋署(1607件)
といった地域が浮かび上がる。これらはいずれも、繁華街や大規模ターミナル駅を抱える、人口の多い地域だ。
一方で、自転車盗の被害件数が多い警察署のランキングを見ると、
・蒲田署(663件)
・西新井署(392件)
・世田谷署(381件)
などがトップに名を連ねている。興味深いのは、両方のランキングに重複して登場する警察署が存在することだ。例えば、蒲田署は刑法犯認知件数で2位、自転車盗被害件数で堂々の1位。池袋署も、刑法犯認知件数4位、自転車盗被害件数11位と、比較的上位に食い込んでいる。
このデータを見る限り、犯罪の発生率が高い地域では、同時に自転車盗の被害も多発する傾向にある。まずは各個人が防犯意識を持つことが必要だ。