前年比30%増! 「自転車盗難事件」が急増している2つの理由 しかも、鍵をかけたほうが戻ってこない逆転現実

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警察庁が発表した最新の犯罪統計資料によると、2023年の自転車盗の認知件数は16万4180件であった。これは前年比で3万5297件、率にして27.4%の大幅な増加である。

盗難目的の違い

 では施錠していれば安心かというと、そうとはいい切れない。

 2022年のデータによれば、施錠していた自転車の被害回復率は45.4%、無施錠自転車は52.4%となっている。無施錠自転車の方が、回復率は高いのだ。これは一見矛盾しているように思える。施錠していない自転車の方が見つかりやすいとは、どういうことだろうか。

 その理由はこう考えられる。無施錠の自転車は、面倒な錠を解除する必要がないため、気軽に盗んでそのまま乗り捨てられることが多い。一方、わざわざ施錠を解除して盗む自転車は、

「転売目的」

であることが多い。盗品が闇市場に流れてしまうと、発見が難しくなるのだ。特に高額な自転車は、盗難後にバラバラに分解されてパーツごとに転売されるケースもあり、発見が一層困難になる。ゆえに、最低限の施錠は必須であり、さらに施錠方法や駐輪場所の選択にも工夫が求められる。

 自転車盗の増加は、ほかの街頭犯罪の状況とは対照的だ。例えばひったくりの認知件数は前年比23.0%減の551件、車上狙いは2万4934件で前年より増加したものの、まだ7.1%増にとどまる。自転車盗難の増加率は、ほかの街頭犯罪を大きく上回っているのだ。そこには、どのような背景があるのか。

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