「公共交通の役割を果たせ」 近江鉄道など“地方路線維持”に上下分離方式続々、覚悟を決めた自治体も続くワケ

キーワード :
, ,
滋賀県の近江鉄道線や熊本県のJR肥薩線など、公設民営の上下分離方式を導入する地方路線は少なくない。地方自治体は多額の出費が必要なのに、なぜ覚悟を決めたのだろうか。

費用は約158億円

JR琵琶湖線に接続する近江鉄道の近江八幡駅(画像:高田泰)
JR琵琶湖線に接続する近江鉄道の近江八幡駅(画像:高田泰)

 導入から10年間に必要な費用は約158億円。滋賀県と沿線自治体は国の交付金約42億円を除く約116億円を負担しなければならない。

 うち、機構運営費の約17億円は沿線自治体が全額、維持費などの約99億円は滋賀県が50%、残りを沿線自治体が

・駅数
・営業距離
・定期券利用者数

で案分した負担率で支出する。

 本線と八日市線が通る東近江市は最も多い20%強の負担となった。10年間で約24億円だ。人口約11万人で、2024年度一般会計当初予算は547億円、合併特例債も2025年で発行期限を迎える。決して大きいといえない財政規模に厳しい負担だが、東近江市交通政策課は

「負担は重いが、市の人口は沿線トップクラスで、駅の数も多い。沿線全体を考えると、こうするしかない」

と胸のうちを打ち明けた。

全てのコメントを見る