「スペーシア」の反逆が始まった? Nボックス帝政に風穴を開けるか虎視眈々、夏商戦前バトルの行方とは

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スペーシアの販売台数は2024年1月から2月にかけて「33.1%増加」した。その背後には何があるのか。

価格・生産遅れが原因説

2024年2月 軽四輪車 新車販売台数 前月比(画像:全国軽自動車協会連合会)
2024年2月 軽四輪車 新車販売台数 前月比(画像:全国軽自動車協会連合会)

 唯一、おそらく最大の動機になると筆者(剱持貴裕、自動車ジャーナリスト)が感じたのは、両車の

「価格差」

である。ベーシックなNボックスの価格は、一番安いグレードで約164万円。高いほうは約188万円である。上級グレードのNボックスカスタムになると、一番安いもので約184万円。最も高価な最上級グレードは約236万円である。

 対してスペーシアは、ベーシックグレードの最も安いもので約153万円、高いほうで約182万円。上級グレードのスペーシアカスタムは安いもので約180万円。最も高いグレードで約219万円である。ディーラーが提示する実売価格はこの数字とは多少異なるかもしれないが、スペーシアがNボックスよりおおむね10万円以上安い。

 クルマ購入の決め手は人それぞれだ。ブランド選好がなく、基本スペックや安全装備、その他の装備に大きな差がなければ、消費者がより安いクルマに流れるのは自然なことだ。

 さらに、公式には発表されていないが、インターネット情報サイトの“クチコミ情報”によると、Nボックスは2024年初頭の能登半島地震の影響で、特に1月と2月の生産がやや遅れたという。

 3月には生産自体は改善されたというが、どこかの時点で遅れが生じていたことは間違いない。そうなると、2月にクルマの購入を予定していた人たちのなかで、

「Nボックスの納車が遅れるならスペーシアにしよう」

という選択がなされたことは想像に難くない。そうしたさまざまな要因が、2024年2月の販売台数の差につながったのだろう。

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