EVを拒絶する人たちが知らない「充電スタンド」の経済的効果! 持続可能な都市に向けて皆で頑張ろう
EVを簡単に充電できる環境を整えることが求められている。しかし、充電スタンドの数はまだ不足している。本稿では、さまざまな角度からその増加策を検証する。
都心と地方の格差

残念ながら、この論文から10年近くたった今でも、こうした問題の多くは解決されていない。
2021年の国土交通省「カーボンニュートラルに向けた自動車政策検討会」に提出されたeモビリティパワー(東京都港区)の資料「充電インフラの課題解消と拡充に向けた取り組み」では、充電スタンドに関して次のような問題点を挙げている。
●都心部
・充電器設置場所の確保が困難である
・有料駐車場や自動車販社に設置されているケースが多い
●地方部
・空白地域/区間が残る
この資料が指摘するのは、都心部での充電器設置の偏りだ。充電スタンドの多くは、有料駐車場に集中しており、充電するためだけに駐車料金を支払う必要があり、気軽に利用できる環境とはいい難い。
また、駐車スペースを持たない店舗や建物が多いため、おのずと新たな設置場所が限られている。特に需要が高いと考えられる住宅密集地域や商業エリアで、設置場所が限られていることはEVの普及を妨げる要因ともなる。
また、充電スタンドの適切な配置を考える上で、
「カバレッジ(網羅率)の確保」
も重要な課題だ。
資料によれば、高速道路では70km以上、一般道路では主要国道で40km以上充電器がない区間が、それぞれ全国に18区間、60区間存在する。また、5kmメッシュ(約5km四方)で見ると、1万世帯以上の居住地域で充電器がないエリアが120か所もあるという(2021年時点)。