「ママチャリもっと取り締まれ」「子ども乗せるな」“青切符”導入でさらに高まる声、でも危険な路側帯を走らせていいのか?

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自転車違反の罰則が自動車違反よりも緩かった背景には、日本独自の自転車文化がある。日本の自転車文化の象徴は、安価なシティサイクル、いわゆる「ママチャリ」である。

安全運転への情報提供効果」

自転車専用レーン(画像:写真AC)
自転車専用レーン(画像:写真AC)

 たいていの人は自転車に乗る機会はあっても、交通ルールを学ぶ機会はない。マナーの啓発や、学校での乗り方教室、安全教室などは行われているが、自動車のような免許制度や定期的な講習はない。

 危険性やルール違反について考える機会がないため、運転者に学ぶ機会を与えることはプラスに働く。宇都宮大学の大森宣暁教授らが子どもを乗せた自転車を対象に行った研究では、

・情報提供によって、利用者の安全運転意識が向上する
・対面での講義と自転車試乗を行うことで、さらに効果が高まる
・利用者以外も情報提供で意識が高まる

と、運転者が「知る」ことによる効果を報告している(大森宣暁・岡安理夏・長田哲平・青野貞康「子ども乗せ自転車利用環境改善のための情報提供および安全教育の効果に関する研究 – 態度・行動変容理論に基づく評価 -」『都市計画論文集』Vol.53,No.3)。

 さらに、大森教授は別の論文で次のように書いている。

「自転車利用者がルールを守るとともに、歩行者、自動車運転者を含めて、全ての道路利用者がお互いの立場を理解し、思いやりと譲り合いの心を持つことが、交通安全を確保する上で非常に重要であると考える」(大森宣暁「わが国の自転車文化に関する一考察」『国際交通安全学会誌』Vol.46,No.2)

当たり前のことだが、一番肝心なところである。

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