港から貨物駅まで「モノレール」を走らせる! コンテナ輸送急増の中国で生まれた画期的アイデアをご存知か

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中国のコンテナ輸送需要は年率15%以上増加している。彼らはこの問題をどのように解決しようとしているのか。興味深いのはモノレールの活用だ。

中国のコンテナ輸送

コンテナのイメージ(画像:写真AC)
コンテナのイメージ(画像:写真AC)

 コンテナ輸送は中国を中心に回っている。港湾取扱数で世界の上位10港のうち7港を中国が占めている。残りの3港も主に中国とコンテナのやり取りをしている。海上コンテナ輸送の半分以上は中国発着である。

 中国の物流は、その取扱量増加に迫られている。コンテナ輸送の需要は年間15%以上増加している。コンテナ取り扱い能力はそれに追いついていない。

 中国はこの問題をどのように解決しようとしているのだろうか。

 興味深い解決策はモノレールの活用だ。岸壁と港外の貨物駅間のコンテナ輸送をモノレールが担当するアイデアである。

積み替え能力の天井

 中国のコンテナ輸送の障害はどこにあるのか。

 それは海と陸の結節地点にある。コンテナ船と貨物列車を結ぶ港と貨物駅の間である。

 コンテナ船の輸送力は全く不足していない。その増大は簡単だ。2万TEU、つまり20ftコンテナ2万個以上を搭載する大型船は、普及段階にある。

 内陸輸送能力も問題ない。陸上コンテナ輸送の主力は鉄道輸送力であり、着実に増強している。石炭輸送では2万t編成が登場し、3万tの検討も始まっている。変わったところでは、中国新幹線でのコンテナ輸送の構想もある。

 問題は両者の接続部にある。船のコンテナを貨物列車に積み込む。逆に貨物列車のコンテナを船に積む段階である。岸壁と貨物駅の間の短距離輸送や荷さばき能力が障害となっている。

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