港から貨物駅まで「モノレール」を走らせる! コンテナ輸送急増の中国で生まれた画期的アイデアをご存知か

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中国のコンテナ輸送需要は年率15%以上増加している。彼らはこの問題をどのように解決しようとしているのか。興味深いのはモノレールの活用だ。

拡張と改良

上海洋山港の位置(画像:OpenStreetMap)
上海洋山港の位置(画像:OpenStreetMap)

 その改善は中国の物流行政の一大焦点となっている。

 これが港湾や貨物駅の新設・拡張の理由だ。

 中国南部では、広州南沙港の単純な拡張が進行中である。整備面では、コンテナ船と鉄道の連接強化を強調している。

 同時に、既存の港湾や貨物駅の改良も進められている。

 上海洋山港はその好例である。洋山港のコンテナ輸送量は2025年までに90万TEUに達するが、貨物駅である芦潮港中心站では最大60万TEUしか扱えない。これに対応するため、駅側の改良が進められている。

 主な内容は、荷役引き込み線の増強である。数は4本から8本に増やされる。同時に、

・動線を整理するためのレイアウトの改善
・専用クレーンの増設
・コンテナ保管エリアの拡大
・自動化の推進
・IT技術による荷役計画の最適化

も含まれている。

貨物モノレールの提案

 ただし、土地に余裕がある地域では、新設による拡張や改良もひとつの方法である。 港湾や貨物駅周辺に平たんな用地が確保できなければ実施できない。

 そのような土地が得られない場合、どうすればいいのか。

 ひとつの方法としてモノレールが提案されている。内陸の武漢陽邏港は市街地にあり、貨物駅との往復が障害になっている。この状況を改善するには、敷地面積が小さく、既存の交通との干渉を避けられるモノレールが好適だという主張だ。

 これは『鉄道貨物』2022年8月号に掲載された汪宇亮氏の記事の内容である。肩書は、中国鉄路の調査・設計を担当する第四勘察設計院所属となっている。

 具体的には、コンテナ輸送に特化した懸垂式モノレールである。陽邏港と10km離れた香炉山貨場を複線で結ぶ構想となっている。モノレールのスペックは、次のとおりだ。

・全長:15m
・全幅: 2.44m
・軸間距離 9.5m
・轍間距離 1.65m
・軸重:15t以下
・最高運航速度:30km/h
・給電電圧:750V(DC)
・受電方式:第3軌条
・平均加速度:0.7 m/s^2
※数値はすべて「表3 車両主要参数及活動条件」汪(2022年)より。

 この特徴と利点は次のようにまとめられる。

 まず、現地に適している。ゴムタイヤを採用しているため、最小曲率は25m、最大勾配は6%まで対応できる。港湾と貨物駅を結ぶ経路で、狭い市街地や勾配のきつい丘陵地も難なく通過できる。降雪や水害にも強い。

 次に、安全性に問題がない。記事によれば、貨物車は軌道から外れないとしている。記事には書かれていないが、既存の交通路との交差点がないことも利点だろう。

 また、環境面でも優れている。ゴムタイヤ式のため振動や騒音が少ない。電気駆動のため排ガスも出ない。軌道面積も小さいので日照の問題もない。

 さらに、施工がしやすい。工事区域は狭く、工期も短いため施工が容易である。これは、自動車の通行を維持しながら工事ができるということでもあろう。

 最大能力は35万TEUに達する。これは、往路と復路で23両を最短2.3分間隔で運行した場合の年間輸送量であり、1日あたり1000TEUとなる。当然ながら、貨車は使用頻度の高い40ftコンテナ対応であり、その場合は1日最大500個といったところだ。

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