「技術軽視」「利益優先」 エミレーツ航空社長がボーイングに重大警告を発した理由
エミレーツ航空のティム・クラーク社長は、『フィナンシャル・タイムズ』のインタビューでボーイングに警告を発した。いったいなぜか。
非常ドア落下だけでは収まらない現実

直近のボーイング機のトラブルといえば、1月5日(現地時間)に発生したアラスカ航空B737MAX9機の非常ドア落下事故だ。
オンタリオ行きのアラスカ航空1282便は、乗客乗員合わせて177人を乗せてポートランド国際空港離陸直後、機体後方の非常ドアが外れて落下したため、再び同空港に引き返した。幸いこの事故により死傷者は出なかったものの、非常ドアが落下したことに誰もが驚きを隠し得なかったのではないか。
連邦航空局(FAA)は、この事故を受けて安全確認のためアラスカ航空およびユナイテッド航空の同型機171機の飛行を直ちに禁止したのはいうまでもない。なお米国以外では、
・ターキッシュエアラインズ(トルコ)
・コパ航空(パナマ)
なども検査のため運航を停止した。
アラスカ航空は、1月末の点検終了までに3000便を超える欠航が発生し、年間で1億5000ドル(約220億円)の減益になったという。実際、この緊急点検では、本来きつく締めなければならないボルトの緩みといった、ドアプラグの取り付けに関する不具合が見つかった。
また、国家運輸安全委員会(NTSB)は、事故機は過去の3回のフライトにおいて、パイロットが与圧警告灯の点灯を報告していたため、すぐに空港に引き返せるように海上の飛行を禁止する措置をとっていたと公表。非常ドア落下との関連性は不明なものの、調査を続けるとしている。
今後は、FAAとNTSBは、今回のトラブルの根本原因に加え、そもそも製造過程で誰も気づけなかったのかといった素朴な疑問、影響を受ける航空機の種類に焦点をあてて調査を行うという。