異常時にランプ点灯! 便利な「タイヤ空気圧監視システム」は、なぜ日本で普及しないのか

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タイヤ空気圧監視システム(TPMS)の導入は、2000年代初頭に米国で始まったといわれている。日本ではまだ普及していない。なぜか。

市場拡大の予測

タイヤの空気入れ(画像:写真AC)
タイヤの空気入れ(画像:写真AC)

 話をTPMSに戻そう。

 米ビジネス・リサーチ・インサイトのリポートによると、TPMSに使用される「バッテリー」の世界市場は、2022年から2031年にかけて年平均成長率(CAGR)4.59%で成長し、2022年の2億2821万ドルから2031年には3億4178万ドル(約513億円)まで拡大すると予想されている。これは、TPMSが今後も世界中で普及し続ける可能性が高いことを意味する。

 実際、米リポート・オーシャンが2023年5月に発表したリリースによると、TPMSの世界市場規模は2022年に53億2000万ドルと評価され、2031年には123億2000万ドル(約1兆8500億円)に達し、2022年から2031年までの年平均成長率は8.6%になると予測されているということだった。

 そこで、タイヤの空気圧の重要性について、日本でも認知を広めていく必要があるのだが、どのようにアプローチすればいいのだろうか。

 例えば、教育現場でタイヤの空気圧チェックの重要性を訴えることが効果的だ。特に、自動車教習所や運転免許の更新講習などでは、タイヤ空気圧管理に関する知識を深める機会を設けることができるだろう。

 このように、適切なタイヤ空気圧管理は安全運転に不可欠であり、日本でもTPMSが普及せざるを得ない状況になる可能性は高いが、それには時間と労力がかかるだろう。とはいえ、ひとりでも多くのドライバーがタイヤ空気圧管理の重要性を理解し、適正な空気圧で運転することが望まれる。

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