異常時にランプ点灯! 便利な「タイヤ空気圧監視システム」は、なぜ日本で普及しないのか
タイヤ空気圧監視システム(TPMS)の導入は、2000年代初頭に米国で始まったといわれている。日本ではまだ普及していない。なぜか。
TPMSが普及しない背景

TPMSが普及しない背景には、コスト以外にもいくつかの要因がある。
第一に、TPMSのメンテナンスと修理に関する知識と技術の不足が、普及を妨げている。システムが故障した場合の修理費用や、専門的なメンテナンスの必要性は、消費者にとって大きな負担となる。加えて、TPMSを装備していない既存の車両を改造する際の追加コストと労力も、普及を妨げる要因となっている。
もうひとつの要因は、TPMS自体がまだ一般にあまり知られていないことだ。実際、TPMSが標準装備されているのは、レクサス、トヨタ、日産の一部のモデルだけだ。新しい技術の導入には、ドライバーがそのメリットや機能を理解し、受け入れるための時間が必要だが、TPMSの認知度はまだ低いのが現状である。
このように、普及にはコスト面だけでなく、技術に対する認知度の低さ、メンテナンスの難しさ、マーケティング不足など、多面的な課題がある。これらの課題を克服し、より多くのドライバーにTPMSのメリットを理解してもらうことが、今後の普及のカギとなるだろう。