異常時にランプ点灯! 便利な「タイヤ空気圧監視システム」は、なぜ日本で普及しないのか
タイヤ空気圧監視システム(TPMS)の導入は、2000年代初頭に米国で始まったといわれている。日本ではまだ普及していない。なぜか。
米国での開始は2000年代初頭

自動車業界における最近の技術革新は、タイヤ空気圧監視システム(TPMS)である。これはタイヤの空気圧が適正に保たれているかをリアルタイムでチェックし、異常があればランプを点灯させてドライバーに知らせるシステムである。事故防止や燃費向上に貢献する。
TPMSの導入は2000年代初頭に米国で始まったといわれている。当時、タイヤの空気圧不足が原因とされる重大事故が頻発していた。そこで、空気圧を管理する「トレッド法」が制定され、空気圧センサーの普及が進められた。
トレッド法により、2007年9月以降に米国で販売される新車には、タイヤの空気圧と温度をドライバーに報告するTPMSの装着が義務付けられた。そして、この流れが欧州や中国など世界各国に広がるにつれ、空気圧モニタリングシステムが注目されるようになった。
しかし、この画期的なシステムは日本ではまだ普及していない。その背景をひもといてみたい。