長距離バス台頭で揺らぐ「夜行列車」の価値 今なお褪せぬ利便性とは
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夜行列車の廃止が相次ぎ、現在定期運行されているのは「サンライズ瀬戸・出雲」のみ。そんな夜行列車の利便性とは何か。ヨーロッパでの復活も交えて紹介する。
7割近い平均乗車率

さて、唯一の定期運行であるサンライズ瀬戸・出雲はどの程度の利便性があるのだろうか。現在の時刻表は、次のとおりだ。
●下り
・東京駅発:21時50分
・岡山駅着:6時27分(瀬戸・出雲を切り離し)
・高松駅着:7時27分
・出雲市駅着:9時58分
●上り
・出雲市駅発:18時51分
・高松駅発:21時26分
・岡山駅発:22時34分(瀬戸・出雲を連結)
・東京駅着:7時8分
いずれも、新幹線はもとより飛行機より目的地に速く到着できる。料金面では、東京~岡山間で見た場合に、のぞみ普通車指定席が1万7660円(運賃1万670円 + 特急料金6990円)なのに対して、シングルで2万1670円(運賃1万670円 + 特急料金3300円 + 寝台料金7700円)と高額である。
格安航空会社(LCC)の路線が整備され、繁忙期を除けば1万円を切る価格で広範囲へ移動できる時代に、極めてぜいたくな移動手段であることは否めない(ちなみに、寝台料金不要の雑魚寝スタイルの座席・ノビノビ座席であれば1万4500円で、新幹線より安価になる)。
それでも、
・寝ながら移動できる
・早朝からすぐに活動できる
点で優位性はある。
公表されていないものの、さまざまな報道を見る限りでは、サンライズ瀬戸・出雲の平均乗車率は7割、低い日でも5割以上となっている。実際、筆者が利用した際に確認したところ、平日でも多くの座席が埋まっていた。とりわけ大阪駅に停車する上りは、大阪駅発が0時33分のため、どうしても朝までに東京へ移動したい人にとっては欠かせない交通手段だ。
それでも価格面や、快適に寝られる設備を提供できるようになった夜行バスの存在が運行終了の原因のひとつとなった。