「今だけ、金だけ、自分だけ」 バブル崩壊以降の欧米型「成果主義」を克服し、日本のお家芸“人材育成”を取り戻せ

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近年、「人的資本経営」が注目されているが、日本では長らく「企業は人なり」が信条だった。今こそ、日本が得意としてきた人材育成を重視する伝統を「取り戻す」チャンスだ。

人材育成の思想を取り戻すチャンス

メルセデス・ベンツの「重要性と目標」。「変革における人事業務」「トレーニングと専門能力開発」「ダイバーシティとインクルージョン」「健康と労働安全」(画像:メルセデス・ベンツ)
メルセデス・ベンツの「重要性と目標」。「変革における人事業務」「トレーニングと専門能力開発」「ダイバーシティとインクルージョン」「健康と労働安全」(画像:メルセデス・ベンツ)

 人的資本が可視化されて正しく評価されるようになることで、各企業はステークホルダーの理解を得ながら、積極的な人材投資をしやすくなるであろう。

 もちろん、このことは、人事担当者の説明責任が増大することでもある。自身の推進する人事諸施策において、より成果を意識することも要求される。

 しかしこれはそもそも当然のことであり、この緊張感が、人事諸施策を磨き上げることにもつながると期待したい。特に、モビリティ業界をはじめとするメーカーは他業界に比べて、その事業の特性上、個々の業務担当者の経験技術の

「長期間にわたる積み上げ」

が企業の競争力に直結しているため、人的資本経営は極めて重要である。

 単なる投資家向け情報提供(IR)のための装飾品ではなく、この波を奇貨として、もともと日本のお家芸であった人材育成を重要視する思想を

「取り戻すチャンス」

とすべきであろう。

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