年間50億円! 羽越本線「村上~鶴岡」が大赤字を垂れ流し続ける根本理由
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JR東日本は2023年11月、利用が少ない線区の経営情報を開示した。34路線の62区間で合計648億円の赤字だった。
物流コスト低減と論争の行方
アボイダブルコストルールはそもそも、国鉄がJR各社に分割民営化される際に、経営がぜい弱になるであろうJR貨物を支援するために導入されたルールだ。
しかしJRの内4社が株式上場・完全民営化したり、ローカル線の不採算性が問題視されたりするようになった今となっては、アボイダブルコストルールに関する議論が遅かれ早かれ噴出して、見直される可能性はあるだろう。特にJR貨物が旅客各社と結んでいる20年間の線路使用協定の更新期限を迎える2027年が、節目の年となると考えられる。
つけ足しておくと、アボイダブルコストルールによって、JR貨物が得をして旅客会社が損をしている、つまり、旅客が払った運賃・料金の一部が貨物列車の運行のために使われているということにもなるが、これは事実ではあるものの一部分を見ているにすぎないともいえる。このルールのおかげで
「貨物列車による物流のコストが低減」
されて、そのことが日本全体の物流を支え、最終的には運ばれたものを消費する国民に恩恵を与えているのも、また事実なのである。
線路使用料に関するルールが今後どうなるかは現時点では不透明だが、旅客会社とJR貨物の双方が事業を継続できることが望ましいことは論をまたない。