バッテリーEVの弱点をカバー? マツダ「MX-30ロータリーEV」が現実的な環境車として期待されるワケ

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マツダ「MX-30ロータリーEV」はBEVの弱点をカバーできる実用的で環境に優しいクルマとして期待されている。いったいなぜか。

11年ぶりのロータリーエンジン搭載

MX-30ロータリーEV(画像:マツダ)
MX-30ロータリーEV(画像:マツダ)

 マツダが2023年11月に発売したクロスオーバースポーツタイプ多目的車(SUV)「MX-30ロータリーEV」は、マツダ車としては11年ぶりにロータリーエンジンを搭載したことで大きな話題となった。

 ロータリーエンジンは、マツダが量産車用として世界で唯一生産してきたエンジンだが、環境性能と燃費性能の両立が難しく、2012(平成24)年に生産を終了していた。新たに開発されたロータリーエンジン「8C」は、自動車の発電専用に開発されたもので、プラグインハイブリッド車(PHV)・MX-30ロータリーEVに搭載されている。いわゆる

・シリーズハイブリッド
・レンジエクステンダーEV

で、電気モーターのみで走行し、バッテリー式電気自動車(BEV)と同等の性能を発揮する。

 エンジンは完全に発電専用で、エンジンで発電機を回し、BEV駆動用のバッテリーを充電する。すでにトヨタや日産といった日本メーカーが同様のシリーズハイブリッドを発売しているが、マツダがロータリーエンジンを採用した理由は、その

「サイズ」

にある。

 ロータリーエンジンは、同出力のレシプロエンジン(ピストンの往復運動を回転運動に変換してエネルギーを得るエンジン)よりもコンパクトで、18%小さいため、BEVの駆動用モーターと発電用エンジンを搭載するスペースの確保に苦労するシリーズハイブリッドに最適なのだ。

 また、燃費の低下や最新の排ガス規制への対応など、従来のロータリーエンジンが抱えていた問題を解決し、発電のみに焦点を絞って開発された。

 かつてマツダを象徴するエンジンでありながら、時代の流れについていけず生産中止を余儀なくされたエンジンが、発電専用とはいえ量産車用エンジンとして復活することは大変喜ばしいことである。

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