バッテリーEVの弱点をカバー? マツダ「MX-30ロータリーEV」が現実的な環境車として期待されるワケ

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マツダ「MX-30ロータリーEV」はBEVの弱点をカバーできる実用的で環境に優しいクルマとして期待されている。いったいなぜか。

BEV弱点に挑むシリーズハイブリッドの優位性

ブリュッセルのEU本部(画像:写真AC)
ブリュッセルのEU本部(画像:写真AC)

 直近の世界情勢も、発電機としてのロータリーエンジン復活には追い風で、ここにきてハイブリッド車(HV)の需要が高まっている。

 近年、特に欧州では政府主導で内燃機関車をBEVに置き換える動きがあり、2022年には欧州連合(EU)と欧州議会が2035年までにCO2を排出する乗用車と小型商用車の販売を禁止することで合意した。これに備え、欧州市場ではBEVへの買い替え需要を促すための補助金やインフラ整備が進められた。

 しかしBEVの販売台数は伸びているものの、1年もたたないうちに状況は一変した。2023年3月にこの政策の変更が発表され、政府は2035年以降も条件付きで内燃機関車(HVを含む)を認める方針だ。

 また、最近の欧州の自動車販売台数を見ると、BEVの伸びが鈍化し、代わりにHVの伸びが目立っている。欧州自動車工業会(ACEA)が発表した欧州の新車販売台数によると、BEVのシェアは2023年通年で14.6%に達し、拡大傾向にあるが、2023年12月の新車販売台数は2020年4月以来初めて減少した。

 一方、HVは好調で、2023年には25%近くまでシェアを大きく伸ばし続けている。特に2023年末にBEVへの補助金が終了したドイツでのBEVの減速は大きく、今後EVの普及にブレーキがかかるとの見方が多い。

 マツダはすでに欧州でMX-30ロータリーEVを「MX-30eスカイアクティブR-EV」として発売しており、新型ロータリーエンジンはすでに欧州で走っている。

 近年、BEVは高価格、航続距離の短さ、冬場にヒーターを使うと航続距離が大幅に短くなるなど使い勝手の悪さなど、さまざまな問題にさらされている。このようなBEVの弱点をロータリーエンジンによる発電でカバーできるシリーズハイブリッドは、ロータリーエンジンの軽量・コンパクトという特長を生かした実用的な環境対応車として期待されている。

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