航空自衛隊が封印した岐阜基地「PFAS汚染」 原因は航空機事故で使われる泡消火剤か

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2023年7月、日本で規制されている化学物質であるPFASが各務原市の飲料水から高濃度で検出された。汚染源ではないかと疑われたのは、航空自衛隊の岐阜基地だった。

市民への情報提供の遅れ

2023年11月の水質検査で55ナノグラムが検出された(画像:諸永裕司)
2023年11月の水質検査で55ナノグラムが検出された(画像:諸永裕司)

 各務原市は9月、汚染がどこまで広がっているかを確かめるため、市内全域の95か所で水質調査を行った。基地内にある2か所の井戸も対象になった。その結果、

・1号井戸:33ng
・2号井戸:38ng

となった。ただ、濃度は季節によって変動し、夏場は水量が多いため低く出やすい。

 11月、基地はあらためて独自に調査した。すると、2号井戸から

「55ng」

が検出され、再び目標値を超えていた。この数値も公表はされていない。

 厚生労働省は「健康に影響を及ぼす(おそれのある)水質事故の発生」が確認された場合には、厚労省水道課あてに報告するよう通知で求めている。基地は各務原市に対して「厚労省に直接、報告する」と伝えていたが、厚労省は

「自衛隊基地内の井戸からPFASの目標値を超えたという報告は受けていない」

としている。

 岐阜基地を管轄する防衛省東海防衛局は、基地内の井戸で目標値を超えるPFASを検出しながら市民に公表しないばかりか、国にも報告していなかったのだ。公表しない理由について、防衛省は

「基地内にある井戸(専用水道)は隊員が飲むためのもので、市民の健康には影響しないため。目標値を超えたことは市には伝えている」

と説明する。だが、86ngという結果が市に伝えられたのは、検査から5か月もたってからだった。

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