「手積み・手降ろし」を渇望する運送ドライバーが最近増えているワケ あれほど嫌われていたのになぜなのか

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このまま運送ビジネスの純化が進み、「手積み・手降ろし」のない時代が到来した場合、運送会社はどのように他社との差別化を図ればいいのだろうか。逆説的だが、「手積み・手降ろし」は運送会社の武器になるかもしれない。

競合他社との差別化手段

物流トラック(画像:写真AC)
物流トラック(画像:写真AC)

 手荷役をなくす方向は望ましい。そして、荷主が運送会社(ドライバー)に手荷役を要求するのであれば、その対価を支払うことを要求するのも望ましい。また、運送会社にとっても、他社との差別化として「手荷役大歓迎」をアピールし、

・売り上げアップ
・ドライバーの待遇改善の原資

につなげるのも望ましい。ただし、これらにはいくつか条件がある。まず、無償のサービス労働としての

・手荷役
・自主荷役
・棚入れ等の行為

を排除しなければならない。そのためには、荷主の摘発も必要だが、手荷役・自主荷役を無償で行う運送会社も摘発されなければならない。

 もうひとつ、ドライバーに選択の権利を与えることも非常に重要だ。筆者は20代前半の頃、手荷役しかできないトラックドライバーとして働いていたが、50代になった今、その仕事はもうできないと感じている。

 運送業界の高齢化は著しい。統計によると、40歳未満の運送業界就業者は全体の

「23.9%」

にすぎないが、50歳以上の労働者は48.8%を占めている。つまり、手荷役に重点を置くことで他社との差別化を図ろうとしている運送会社は、若年就業者を中心とした企業にならざるを得ないということだ。

 2024年問題とは、非効率がはびこる運送業界を一掃し、生産性を向上させようとする政策である。ここでいう非効率とは、無償の手荷役など、運送会社やドライバーに犠牲を強いる業務や商習慣も含む。

 しかし、こうしたあしき慣習が一掃され、ドライバーは

・車上渡しが基本である
・運転以外の業務は基本行わなくていい

という世界が実現すれば、それはそれでドライバーにとって生き残ることが難しく、悩ましい世界なのかもしれない。

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