「まるでコロナ禍」 北陸新幹線3月延伸も、福井の観光地寂れる現実 能登半島地震“風評被害”克服できるか

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北陸新幹線が延伸される福井県の観光地が閑散としている。能登半島地震の風評被害が続いているためで、100年に一度のチャンスがピンチになってしまったことに関係者は困惑している。

政府や福井県が支援策を発表

石川県の支援イメージ(画像:写真AC)
石川県の支援イメージ(画像:写真AC)

 政府は能登半島地震の被災者支援に向け、2023年度予算の予備費から約1550億円を支出する閣議決定をした。そのなかには北陸地方への旅行代金を補助して観光需要を掘り起こす支援策「北陸応援割」が含まれている。

 北陸応援割は

「ひとり1泊2万円」

を上限に石川、富山、福井、新潟の北陸4県への旅行代金を50%補助する仕組みで、春の大型連休を前にした3~4月に実施する。岸田文雄首相は被害が甚大な石川県能登地方について、観光客の受け入れが可能になった段階でより手厚い支援策を打ち出す意向だ。

 福井県は新幹線延伸を福井活性化に向けた100年に一度の好機と位置づけてきた。新幹線関連のイベントは予定通り実施し、その場で被災者支援の義援金募集をしている。福井県新幹線開業課は

「福井が頑張っている姿を見せることで復興に結びつけたい」

と狙いを語る。

 新幹線開業を前に福井県内に宿泊する旅行者に宿泊施設や土産物店で使用できる地域デジタル通貨をプレゼントするキャンペーンも展開しているが、対象者を従来の北陸新幹線沿線と北関東の10都県から全国に拡大し、期間を2月20日までから3月15日までに延長することを決めた。

 ただ、石川県を中心に北陸で多数の被災者が出ているなか、地元の地方自治体が盛大に観光キャンペーンをしにくい一面がある。このため、坂井市は官民連携で観光地域づくりを進めるDMOさかい観光局からSNSで通常営業している宿泊施設や観光地の情報を発信してもらう方針だ。

 あわら市も北陸応援割の効果を継続できる施策を今後、検討することにしている。福井県観光誘客課や坂井市観光交流課は

「被害が比較的小さい地域に訪れてもらうことも復興の一助になる。過度の自粛は避けてほしい」

と呼び掛けている。

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