乗り放題「敬老パス」、対象年齢&負担引き上げ必要? 世代間の“不公平感”解消ネックか
東京都では70歳以上の都民が利用可。今後さらに高齢化が進むなか、日本の敬老パスはどうなっていくのだろうか。
増す自治体の負担

高齢者が増えていくなかで、読売新聞が2022年に行った調査では、全20政令指定都市と東京都のうち、約6割が制度を見直しや廃止を行っていた(2022年5月1日付『読売新聞』)。
記事によると、神奈川県横浜市の場合、当初のパスの利用者は約7万人だったが、約40万人に増えた。2022年度の市の負担額は47倍の136億円に膨れ上がった。今後も対象者となる70歳以上は増加の一方である。
横浜市は、これを持続可能な制度とするため、2022年にパスをICカード化し、まずは利用実態を把握することにした。パスを取得するには、利用する交通機関や場所、利用日時等の情報を市が取得することに同意する必要がある。
一方、東京都は読売新聞の取材に対し、制度の見直しは考えていないと回答した。担当者は、
「財政負担の大きさは認識しているが、高齢者の生きがいにつながっているとの意見が多く、制度の意義は大きい」
としている。
ただ、個人の負担金である年間2万510円は高く、住民税非課税世帯の1000円が大きいため、中間所得層に向けた利用料軽減枠の新設が求められている。