中央道の「車線数」が少なすぎる件

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魅力たっぷりの中央道だが、筆者がどうしても苦言を呈したい点がある。それは、中央道を利用する上でデメリットとなる点である。

中央道の変則

上野原インターチェンジの位置(画像:OpenStreetMap)
上野原インターチェンジの位置(画像:OpenStreetMap)

 ただ中央道にも、片側3車線の部分区間がある。高速道路は、主に

・走行車線
・追い越し車線

で構成されているが、上り坂がきついところでは、登坂車線と呼ばれる勾配のために低速で走行する車両のための車線が現れる。

 また、上野原IC(山梨県上野原市)から大月JCT(同県大月市)までは片側3車線で、短い距離ではあるが下り線側に右ルートと左ルートがある。右ルートと左ルートはそれぞれ片側2車線で、合計4車線となる。

 さらに、上り線には相模湖IC(神奈川県相模原市)から八王子JCT(東京都八王子市)までと、調布IC(調布市)から高井戸ICまで片側3車線の区間がある。しかし、これらの区間はいずれも5km未満の非常に短い距離である。

 上記区間は中央道のなかでも比較的混雑する区間であるため、車線数が増やされているが、基本的に片側2車線であるため、3車線に増えた地点でも結局は2車線に戻る。これがボトルネックとなって渋滞を引き起こしている。

交通集中の中央道

甲府昭和インターチェンジの位置(画像:OpenStreetMap)
甲府昭和インターチェンジの位置(画像:OpenStreetMap)

 中央道は、交通集中のため、日本でも有数の渋滞が発生する。

 その証拠に、高井戸ICから甲府昭和IC(山梨県昭和町)までの間には主要ICまでの所要時間を知らせる電光掲示板があり、下り線の相模湖IC付近には渋滞情報板と呼ばれる電光掲示板がある。また、上り線の調布ICから高井戸ICにかけては、朝5時台の運転を促す横断幕が設置されている。

 国土交通省が発表した2019年の日本の全国高速道路の渋滞ランキングによると、中央道上り線の調布IC~高井戸ICは2位、上り線の大月IC~上野原ICは11位となっている。

 いずれも平日の午前中と休日の夕方に大規模な渋滞が発生する。両区間とも片側3車線のところがあるが、それでも交通量は多く、渋滞する。

 緩和する最善の方法は、車線を増やすことだ。中央道には、そのための価値と可能性があると筆者は感じている。

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