ドイツの世界的レンタカー会社が「テスラ排除」に舵を切ったワケ 相次ぐ値下げが招いた当然の帰結か

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12月上旬、ドイツのレンタカー事業者シックストが、ラインナップからテスラを排除する方向にあると報道された。いったいなぜか。

理由はリセールバリュー低下

シックストのウェブサイト(画像:シックスト)
シックストのウェブサイト(画像:シックスト)

 レンタカー事業者がテスラを敬遠する大きな理由は、リセールバリューの低下にあるといわれている。

 例えばモデル3は、

・2023年1月初め:49990ユーロ
・2023年1月中旬:43990ユーロ
・2023年4月:42990ユーロ

と、値下げが続いており、半年もしないうちに7000ユーロ(約110万円)も車両価格が下がっているのだ。モデルYは、2023年1月に9100ユーロも値下げされ44890ユーロとなっている。

 車両価格が思いきり下がったのでは、レンタカー事業者はたまったものではない。というのも、レンタカー事業のビジネスモデルは、

・レンタル収入
・車両のリセール(売却)

による収益に依存しているからだ。つまり、

「レンタル収入 + 車両のリセール収入 > 車両購入価格 + 車両管理費 + 店舗や広告などの経費」

の式が成り立っている間は問題ないものの、支出が収入を上回るようになると事業そのものが成り立たなくなる。

 テスラによる相次ぐ車両価格の値下げが、車両のリセール価格の低下へとつながり、レンタカー事業者の収益の悪化をまねいているのだ。

 とはいえ、全ての自動車がレンタカー事業者によりリセールされているわけではないところが問題を複雑にしている。レンタカー事業者と車両メーカー間で、買い戻し契約を設定している場合もあるからだ。レンタカー事業者は、買い戻し契約を取り交わすことで、リセールバリューが安定するという恩恵が得られる。

 報道によると、レンタカー事業者とテスラは買い戻し契約を設定していないとのことだ。これでは、レンタカー事業者は、市場原理によりどこまで下がり続けるのかわからないテスラを敬遠したくなるのもうなずける。

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