日本の鉄道会社が止めるべき「護送船団方式」 単独の車両販売こそが未来を拓く 海外進出は香港の鉄道から学べ
日本には多くの鉄道会社があるが、JR、阪急、東急などが海外で「独資」会社を運営しているケースは少ない。少子高齢化が進む日本でビジネスをするだけでは、将来的に経営が傾くことは、かなり前から誰もが理解していることだが、その歩みが早いとはいい難い。
護送船団方式の限界

確かに日本は人口1億2000万人で、国内だけでやっていける。しかし、人口3億3000万人を超える米国は、国内市場が大きくても、マクドナルドにしろ、グーグルにしろ、ボーイングにしろ、積極的に海外に進出している。
日本が進出するときは、車両とシステムなどを一緒に行う「護送船団方式」がほとんどだった。もちろん、日立製作所や近畿車両は香港や英国に車両を供給するなど、海外でも実績を残している。その能力の高さを考えれば、海外に出たほうがもっともうかるはずだ。しかし、日本の島国根性、農耕民族的な気質もあってか、そのような事例が多いとはいい難い。
少子高齢化が進む日本では、出生率が反転するか移民が入らない限り、国内市場は縮小の一途をたどるが、このふたつの問題は、日本では解決しそうにない。成長するためには、好むと好まざるとにかかわらず海外進出しかないが、世界はそう甘くない。日本が頑張らなければ、新市場獲得競争で後れをとり、成長が鈍化してしまう。
護送船団方式は確かに理想的だし、聞こえもいいし、日本人としてのアイデンティティーも満たされる。しかし、筆者(武田信晃、ジャーナリスト)は、車両よりも運営や信号といった事業の上流を抑えたほうがいいと考えている。