日本の鉄道会社が止めるべき「護送船団方式」 単独の車両販売こそが未来を拓く 海外進出は香港の鉄道から学べ
日本には多くの鉄道会社があるが、JR、阪急、東急などが海外で「独資」会社を運営しているケースは少ない。少子高齢化が進む日本でビジネスをするだけでは、将来的に経営が傾くことは、かなり前から誰もが理解していることだが、その歩みが早いとはいい難い。
積極的に海外に出るMTR

2000年代に入り、さまざまなサービスに磨きをかけ、自信をつけたMTRは、北京、深セン、マカオ、ロンドン、ストックホルム、メルボルンなどで運営を手がけ、海外進出を開始した。
MTRや外資系鉄道会社が日本の鉄道市場に参入することは考えられないが、そのようなケースはすでに世界の都市で起きている。MTRは積極的な海外進出の結果、2022年の売上高は47億8000万香港ドルのうち、
・香港:21億2000万香港ドル
・海外:26億6000万香港ドル
に成長し、海外の稼ぎのほうが上回るまでになった。
なぜMTRは海外に進出したのか。答えは簡単で、人口わずか730万人という小さなマーケットに加え、少子高齢化が日本と同じように進んでいるからだ。MTRは、阪急電鉄などと同様のビジネスモデルを採用し、鉄道事業に加え、商業施設運営やマンション開発など、香港での不動産事業を以前から手がけてきた。
2022年末時点、同社は14のショッピングモールと11万8000戸の賃貸住宅を管理しているが、市場規模が絶対的に小さいため成長の可能性に限界があり、海外に目を向けた。実際、ストックホルムでの事業は赤字続きで、2024年までに撤退することが決まっているが、だからといって海外事業をあきらめるわけではない。