「商用EV」普及のカギは何か? 寒冷地「充電問題」とその解決策、メルセデス・ベンツ「eアクトロス」を例に考える

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今後、EVの普及を促進するためには商用EVの需要拡大が不可欠である。そのためには何をすべきか。メルセデス・ベンツ「eアクトロス」を例に考える。

商用EV普及の条件

eアクトロス(画像:メルセデス・ベンツ)
eアクトロス(画像:メルセデス・ベンツ)

 一般的に、バッテリーを効率よく使うためには適切な温度がある。これは高温でも低温でもないことが望ましい。簡単な例では、炎天下や高負荷での連続使用によるスマートフォンの熱暴走やシャットダウン、寒冷地でのバッテリー性能の著しい低下などである。これらはEVでも想定されるトラブル要因だ。

 今後、商用EVが大規模に普及した場合、温暖な気候の地域や都市部はもちろん、東北や北海道のように冬の自然環境が厳しい地域で、効率的な運用が可能なのだろうか。そうした地域での実用性を高めるためには何が重要なのか、ということを考えてみたい。

 この件については、特に過酷な環境下でテストを繰り返し、商用EVの実用化を実現したメルセデス・ベンツの例は参考になるだろう。

 メルセデス・ベンツが販売する大型EVトラック「eアクトロス」は、すでに航続距離400kmを達成しており、500km超の新型も発表されている。運行に関する環境規制は特にない。また、現行のeアクトロスは、冬場の自然環境が特に厳しいスカンジナビアでも十分に実用に耐えるともいわれている。

 これについて、メルセデス・ベンツは先日、寒冷地でのEV走行のノウハウの一部をQ&Aという形で公開したが、基本的にeアクトロスに関するものであり、全てのEVに関するものではないとの注意書きはあるものの、今後の日本での商用EV普及に向けた重要なヒントも含まれている。

 今後の日本における商用EVの普及を考える上で、重要なヒントがいくつかあった。そのいくつかをまとめてみたい。

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