東海道新幹線「車内販売」今月末終了 これを“時代の流れ”で済ませていいのか? 削がれる旅情、進む合理化 改めて考える
東海道新幹線「のぞみ」「ひかり」で実施されてきた車内ワゴン販売が10月31日をもって終了する。JR東海はその理由について、駅周辺店舗の品ぞろえの充実、飲食の車内への持ち込みの増加などを上げている。車内販売終了は時代の流れなのだろうか。
ネットで「旅情削がれる懸念」の声

東海道新幹線「のぞみ」「ひかり」で実施されてきた車内ワゴン販売が10月31日をもって終了する。
JR東海は車内販売終了にともない、グリーン車を利用する場合には、各座席に設置されたQRコードで、スマートフォンなどの自分のモバイル端末から乗務員を呼び出したり、食事や飲み物を注文したりできるサービスを開始するという。デジタル化の流れに沿った新サービスには違いないが、車内販売終了を惜しむ人は少なくないようだ。
8月8日の発表直後、SNS上では
「ワゴン販売終了」
がトレンド入りした。ツイートの書き込みには、車内販売終了を惜しむ声も少なくなかった。元鉄道会社社員で車内販売員をしていたタレントの古谷あつみさんは、発表直後、次のようにツイートした。
「元車内販売員としては悲しいニュース 機械化すると、どんどん旅情が削がれていくよね。仕方ないけど ガラガラの新幹線で、パーサーのお姉さんが何度もクルクル販売してたり 混んでいる新幹線で、なかなかお姉さんが来なくてソワソワしたり それが旅なんだけどな」
かつて、新幹線には車内販売とともに食堂車があった。日本の鉄道における食堂車は1899(明治32)年にスタートしている。この年、私鉄の山陽鉄道(現JR山陽本線)の急行列車に食堂車が連結されたのだ。
その2年後の1901年には、JRの前身である国鉄の新橋駅~神戸駅間の急行列車に食堂車が連結された。その後、国鉄は食堂車を「長距離を長時間かけて走る優等列車」に連結するようになった。食堂車は特急列車のステータスと考えられていたからだ。