「EVが出火原因」は本当? 自動車運搬船の相次ぐ海上火災、リスク回避で生産「一国集中」から「地産地消」へシフトするか

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2023年7月下旬、ドイツからエジプトに向かっていた自動車運搬船「フリーマントル・ハイウェイ」が火災を起こし、オランダ沖で座礁した。

EVの地産地消普及の起爆剤

EVスタンド(画像:写真AC)
EVスタンド(画像:写真AC)

 2022年と今回の火災の両方で大きな被害を受けたフォルクスワーゲングループは、再発防止が急がれているが、EVの海上輸送は深刻なビジネスリスクとして認識されつつある。

 海上輸送の代替手段としては、鉄道やトラックによる陸上輸送があるが、地続きでない地域には対応できない。そのため、消費地に近い場所での生産が最適解となり、電池を含めた地産地消が推進されると予想される。

 現在の自動車メーカーのEV生産は、一極生産によるノウハウの蓄積や優遇政策による工場誘致により、特定の国や地域に生産が集中しており、黎明期にあると考えられる。しかし今後は、主要市場に近い場所での現地生産が拡大し、海上輸送は減少していくと予想される。

 こうした動きはサプライチェーンにも波及する可能性が高く、供給基盤はより多くの国や地域に拡大し、サプライヤーにとっては既存のサプライチェーンにとらわれることなく現地生産のメリットを最大限に生かすビジネスチャンスが拡大する。

 今回の海上火災が転機となり、サプライチェーンも含めたEVの地産地消がさらに検討され、各地での地産地消が加速するかもしれない。

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