エアバスも「ゼロエミッション航空機」で本腰 “電動化”の波押し寄せる航空機産業の現在地とは

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世界の航空機産業は“電動化”が大きな技術開発テーマとなっている。そんななか、欧州では航空機システムに関する研究開発プロジェクトが2002年以降から実施されており、日本の研究機関でも諸外国に後れをとらないよう、航空機システムに関する継続的な研究開発が必要である。

航空機用先進システムの実用化へ

エアバス「ZEROe」(画像:エアバス)
エアバス「ZEROe」(画像:エアバス)

 世界の航空機産業は、「空飛ぶクルマ」のような小型飛行機から大型旅客機まで“電動化”が大きな技術開発テーマとなっている。

 国内では、経済産業省の事業「航空機用先進システム基盤技術開発」において、ブレーキシステムと地上走行システムの設計目標・仕様の設定等に関する研究開発が進められている。

 そんななか、欧州では航空機システムに関する研究開発プロジェクトが2002年以降から実施されており、日本の研究機関でも諸外国に後れをとらないよう、航空機システムに関する継続的な研究開発が必要である。

 国内プロジェクトでは、航空機装備品メーカーが技術力を結集。本格的な装備品市場への参入を図るため、2020年代半ば以降に市場投入される次世代航空機向けの軽量・低コストで安全性の高い装備品の開発を行っている。2019~2023年度は装備品のうち、主に次世代電動推進システム研究開発をテーマに、プロジェクトが推進されている。

 そして航空産業は世界的に、急速に低炭素要求が強まりつつあるなか、国際民間航空機関(ICAO)は2019年比でCO2排出量を増加させないことを制度化した。グリーンによる技術の変わり目を、国内では航空機産業の競争力を飛躍的に強化するチャンスととらえ、複合材、電動化、水素や代替燃料など複数の要素における技術的優位性の確立を目指す。

 経産省航空機武器宇宙産業課は、

「開発成果の次世代航空機への搭載により、2030年度には次世代航空機1機あたり15%のCO2削減を目指したい」

とする。また、電動化に不可欠な航空機向け電池、モーター、ジェネレーター、インバーターについて同課は

「潜在能力はあるものの、航空機向けには性能の向上が必要」

としている。

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