福岡空港ふたたび「門限」でマニラとんぼ返り! 乗客は11時間カンヅメ、もはや“金銭補償”が必要か
最近、福岡空港の「門限」問題が頻繁に報道されている。福岡空港では、22時までに着陸できない便は着陸を許可されず、どこか別の空港に回されるか、最悪、出発地に引き返さなければならない。これが「門限」問題である。
「門限」問題再び
最近、福岡空港の「門限」問題が頻繁に報道されている。福岡空港では、22時までに着陸できない便は着陸を許可されず、どこか別の空港に回されるか、最悪、出発地に引き返さなければならない。これが「門限」問題である。
前回大きな問題となったのは2023年2月で、羽田発福岡行きのJAL機が「門限」によって福岡空港に着陸できず、関西空港に回航、結局東京の羽田空港に戻された。
今回は国際線で、北九州空港にダイバート(目的地変更)したが、入国できず、出発地のマニラに戻らなければならなかった。乗客にとっては災難としかいいようがない。
9月4日、フィリピンの格安航空会社(LCC)セブパシフィック航空は、福岡空港の混雑で上空旋回を余儀なくされた結果、燃料不足が懸念され、北九州空港に着陸したと報じられた。このため、福岡空港の「門限」に抵触し、マニラへ引き返した。この間、乗客は機内に11時間も閉じ込められた。
ここでまず疑問になるのは、燃料不足の恐れがなぜ生じたのかということだ。通常、航空機のフライトを計画する際、ディスパッチャー(運航管理者)とパイロットは目的地の空港の状況をきちんと把握し、上空旋回の可能性があれば、燃料を多めに搭載するはずである。
特に福岡空港は滑走路が1本しかなく、混雑時には長時間の上空旋回を余儀なくされることが予想される。燃料不足の恐れがあったとはどういうことか。燃料を可能な限り少なくしてコストを最小限に抑えるというLCCの方針が、このような状況でも貫かれているとすれば、「安全軽視と受け止められても仕方がない」と批判を覚悟しなければならない。