「DJ SODA = 自己責任」とネットに書き込むオジさん社員に欠けた企業改革精神、そもそも「露出高め服 = 危険」自体が間違いだった
韓国の女性アーティストDJ SODAが大阪の野外フェスでパフォーマンス中、観客席に近づいた際に男性ふたりと女性ひとりから胸を触られた事件は、SNSでも大きな反響を呼んだ。
筆者の記憶

20年以上前の筆者(才田怜、ジェンダー研究家)が20代前半に広告業界にいた頃の話だが、クライアントの推定40代男性から土曜日のランチに誘われた。
「なぜ土曜日なのか」
と不思議に思ったが、仕事のことなどゆっくり話したいということで、先方に恋愛感情も性欲もなさそうな雰囲気から、誘いに応じた。しかし、食後にホテルに誘われた。大手クライアントなだけに角が立たないよう断って帰ってきた。
さすがにショックを受け、当時40代の男性上司に報告と相談をしたのだが、
「それは君の脇が甘いからじゃないか」
と切り捨てられたときのことを思い出すと今も胸が苦しくなる。
新人で仕事が未熟であるから、しばらくは親近感でつないでいかないと、という思いから、クライアントの食事や飲みの席への誘いにはなるべく応じるようにしていた。当時若さの価値のようなものは認識していたが、身を守るべく女性性は出さないよう気を付けていた。
それを自己責任だと一蹴されたことで、上司への忠誠心が消え、退職しようと心が決まった。セクハラに関する「自己責任」のひと言は、
「中年男性たちが思っている以上」
に残酷で、重い。人材確保には、こういった問題に適切な対応をすることも会社としての危機管理に必要なことである。
セクハラは、やられた側が性的に不快に思うことはすべて該当する。また飲み会など通常の業務時間や場所を外れていても、セクハラは加害者だけでなく、会社の責任が問われることがあることも覚えておきたい。