高速道路の逆走はなぜ起こる? 「逆走防止」官民連携の挑戦とは
過去5年間の高速道路での逆走発生件数は年間約190件と横ばいで推移しており、高速道路で発生する全事故のうち、逆走事故は重傷・死亡に至る可能性が4倍も高いことから、新たな対策が求められている。
重大事故の発生件数は減少傾向

高速道路の逆走事故は重大事故につながる可能性が高く、対策の必要性から国土交通省は2015年に「高速道路での逆走対策に関する官民連携会議」を設置した。
日本国憲法は「自由に移動できる権利」を保障しており、高齢化により俊敏性や認知機能が低下しても、可能な限りこの権利に配慮するのは当然のことである。
こうしたなか、官民連携による逆走防止対策の結果、2017年以降、重大事故の発生件数は減少傾向にある。
しかし、過去5年間の高速道路での逆走発生件数は年間約190件と横ばいで推移しており、高速道路で発生する全事故のうち、逆走事故は重傷・死亡に至る可能性が4倍も高いことから、新たな対策が求められている。
本稿では、高速道路での逆走事故が発生する理由とその防止対策に迫り、官民連携による逆走防止への挑戦を追う。