地面から“車止め”がニョキニョキ出現! 効果は驚き「違反通行 → 98%減」、道路の未来を変えるライジングボラードをご存じか

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ライジングボラードとは、自動で昇降する「車止めのポール」である。2014年、公道上では日本初となるものが、新潟市の「ふるまちモール6」に導入された。いったいどのような効果があるのか。

交通安全にとどまらない効果

路面上に出た瞬間から発光ダイオード(LED)が常時点滅する「自発光ソフトライジングボラード」(画像:野原グループ)
路面上に出た瞬間から発光ダイオード(LED)が常時点滅する「自発光ソフトライジングボラード」(画像:野原グループ)

 ライジングボラードにおける最大のメリットは

「スペースの創出」

だろう。

 自動車の通行を物理的に制限することによって、道路上を“車両の通行”以外でも使えるようにし、多様性のあるスペースを作り出すことに貢献しているのだ。

 では、多様性のあるスペースとは一体何なのか。国土交通省は中長期的な道路政策の方向性を提案するなかで、将来の道路が

「公園のように人があふれる道路」

になると提言している。

 人が滞在したり休憩したりできるビュースポットやベンチ、オープンカフェ等が道路上に現れ、道路がアメニティー空間としてのポテンシャルを発揮するというのだ。そして、その構想の中にライジングボラードの活用も含まれている。

 というのも、ライジングボラードを活用することで国土の3%を占めるスペースを利用し、交通安全にとどまらず地域を活性化させるスペースを作り出せるからだ。そのためライジングボラードは、車両の通行を選択的かつ安全に制限し、道路の利用目的に応じたスペースが創出可能といえる。

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