地面から“車止め”がニョキニョキ出現! 効果は驚き「違反通行 → 98%減」、道路の未来を変えるライジングボラードをご存じか

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ライジングボラードとは、自動で昇降する「車止めのポール」である。2014年、公道上では日本初となるものが、新潟市の「ふるまちモール6」に導入された。いったいどのような効果があるのか。

日本国内で拡大中

ライジングボラードが設置された浜松SA(上り)のバス専用マス(画像:NEXCO中日本)
ライジングボラードが設置された浜松SA(上り)のバス専用マス(画像:NEXCO中日本)

 ライジングボラードの運用は徐々に広がっている。例えば、2017年4月には新潟県中央区栄区の通学路で試験運用が始まった。小学校の移転による交通環境の変化に対応して、通学路の安全を確保するための試験運用だ。

 同試験では、朝の通学時間帯に該当する道路を通る車両は93台だったが、ライジングボラード設置後は0台に。住民もライジングボラード稼働時の交通量の減少を実感している。

 また2021年4月1日からは浜松SAにおいて、高速道路初となるライジングボラードによるバス専用マスの運用が開始されている。NEXCO中日本は、これまで駐車マスの路面にバスと標示してバス優先マスを明示してきた。しかし混雑時などバス以外の車両が駐車しバスが駐車できない状況が発生。

 そこでライジングボラードを活用したバス専用マスでは、検知アンテナと自動料金収受システム(ETC)2.0車載器との無線通信でバスを識別し、自動でボラードが下降、発車後に自動で上昇する仕組みを採用。

 その結果、運用上のトラブルも発生しておらず、苦情等も時間の経過とともに減少傾向に。同社ではライジングボラードによるバス専用マスの運用に効果を実感し、他エリアへの展開も検討中である。このように、さまざまな目的でライジングボラードの設置が広がっているのだ。

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