地面から“車止め”がニョキニョキ出現! 効果は驚き「違反通行 → 98%減」、道路の未来を変えるライジングボラードをご存じか

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ライジングボラードとは、自動で昇降する「車止めのポール」である。2014年、公道上では日本初となるものが、新潟市の「ふるまちモール6」に導入された。いったいどのような効果があるのか。

交通安全以外にも影響

ふるまちモール6のライジングボラード(画像:国土交通省)
ふるまちモール6のライジングボラード(画像:国土交通省)

 2014年8月1日、新潟県新潟市の商店街「ふるまちモール6」にライジングボラードが導入。公道上では日本初、さらにゴム製のソフトなものは世界初となった。ライジングボラードとは、自動で昇降する「車止めのポール」である。

 ポールが昇降することにより、道路に進入する車両を選択的にコントロールできる。欧州では、すでに多くのライジングボラードが公道上(通学路、幹線道路からの抜け道、観光地、歴史的中心市街地等)に設置されている。

 そもそもふるまちモール6では、ボラード設置以前も正午から翌朝午前8時までの間、車両の進入が禁止されていた。この交通規制に合わせて可動式のバリケードが設置されていたものの、バリケードを移動させて通行する車両が後を絶たなかったという。そこで商店街関係者はこの対策としてライジングボラードの設置を目指し、ライジングボラードの社会実験を実施したのである。

 そして、ふるまちモール6の実証実験は無事成功をおさめる。ライジングボラード設置前の1週間では119台の車両が違反通行していたのに対し、設置2か月後には98%減となる

「2台」

にまでに。安心・安全性の向上だけでなく、「まちのにぎわいや魅力向上を図るためのスペース」を創出することに成功したのだった。

 ふるまちモール6のように、交通安全以外にもさまざまな好影響をもたらすライジングボラード。今回はその可能性について触れていこう。

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