トラックドライバーが出先でチェンジ 物流業界の希望「中継輸送」に潜んだいくつもの課題

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長距離ドライバーは労働時間が長くなりがちだ。それを是正する方策として、「中継地点」を設け、そこでドライバーを交代させる取り組みが増えている。実現に向けた課題はあるのか。

中継輸送はおおまかに3種類

「ドライバー交代方式」の中継輸送の取組み内容。2022年4月改定「中継輸送の取組事例集」より(画像:国土交通省)
「ドライバー交代方式」の中継輸送の取組み内容。2022年4月改定「中継輸送の取組事例集」より(画像:国土交通省)

 カゴメと日清製粉ウェルナは、共同出資している物流会社のF-LINE(東京都中央区)がこの仕組みを提供しているが、ほかにも中継輸送の取り組みは全国の企業に広がっている。中継輸送を実施する拠点は、

・高速道路のサービスエリア
・道の駅

などが設定される。

 中継輸送には、大きく分けて

1.ドライバー交代方式
2.トレーラー・トラクター方式
3.貨物積み替え方式

がある。

「1」は、中継地点でそれぞれ運転してきたトラックを交換し乗り換えるやり方、「2」はトレーラー(荷台)を切り離してトラクター(運転台があるけん引車)を交代させるやり方、「3」は中継地点で荷物をそれぞれのトラックに積み替えるやり方である。

「3」は従来貨物ターミナルなどで行われているクロスドック(拠点で荷物を方面別に仕分けしてそれぞれのトラックに積み込むこと)と同じやり方であり、それを設定した中継地点で実施するものである。「3」では、中継地点で荷さばき場やフォークリフトが必要となり、物流会社が用意した拠点を設けることになる。

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