日立レール、スペイン高速鉄道ILSAと30年約980億円で車両メンテ契約締結

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日立製作所のグループ会社「日立レール スペイン」が、スペインの民営高速鉄道事業者「ILSA」と鉄道車両のメンテナンス契約を締結。車両はETR1000型で、20編成を30年間にわたって保守・修理する。額は約980億円に及ぶ。

新規に従業員も75人が起用される

ETR1000型(画像:日立)。
ETR1000型(画像:日立)。

 日立製作所のグループ会社「日立レール スペイン」は2021年10月、スペインで最初の民営高速鉄道事業者「ILSA」と、鉄道車両のメンテナンス契約を締結した。

 車両はETR1000型で、編成数は20。30年間にわたる契約で、その額は7億3700万ユーロ(約980億円)に及ぶ。首都マドリードで予防保全や修理が行われ、従業員75人が新規雇用されるという。

 ETR1000型は日立とAlstomグループにより、イタリアにある日立の工場で製造されている。1編成の全長は約200m、乗客定員は約460人。360km/hでの営業運転を実現する。

 スペインでは2022年後半に営業運転を開始する予定。まずはマドリード、バルセロナ、セビリア、マラガ、コルドバ、バレンシア、アリカンテ、サラゴサを結んで800万人の乗客を輸送することを目指す。

 ILSAの社長は「本契約はスペイン最初の民営高速鉄道事業者の発展に向けた新たな一歩であり、運行と乗客の快適性の両方で最高水準のサービスを提供するという当社のコミットメントを証明するものです。また、本契約により、スペインにおけるコネクティビティや産業の発展、雇用創出に対するILSA社のコミットメントをさらに強化します」と話す。

 また日立レール スペインの最高経営責任者は「この契約は日立のスペイン鉄道市場における存在感とコミットメントを確実にするものです。スペインは私たちのオペレーション・メンテナンス事業にとって重要な国です。ETR1000のメンテナンス契約に加え、私達はマドリードメトロ車両53編成及びマドリードーレリダ間の高速路線の地上設備のメンテナンスを行っています」とコメントした。

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