不正乗車は「運賃50倍」徴収 厳しすぎるヨーロッパの罰金事情、日本も追随すべきか?

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日本における不正乗車の罰金は「3倍」だが、ヨーロッパではそれより遥かに高く設定されているのをご存じか。

不正乗車をしたら罰金「運賃3倍」

ベルリンのトラム。乗降時に運賃収受や検札が無いので、どのドアからも乗降が可能だ(画像:橋爪智之)
ベルリンのトラム。乗降時に運賃収受や検札が無いので、どのドアからも乗降が可能だ(画像:橋爪智之)

 巧妙な手口で正規の運賃を払わずに乗車する不正乗車。運賃収入が会社の利益に直結する鉄道会社にとって、これは許し難い犯罪行為だが、発覚した場合の罰金がいくらになるか、ご存じだろうか。

 日本では、鉄道運輸規程19条に

「有効ノ乗車券ヲ所持セズシテ乗車シ(中略)鉄道ハ其ノ旅客ガ乗車シタル区間ニ対スル相当運賃及其ノ二倍以内ノ増運賃ヲ請求スルコトヲ得」

と示されている。

 通常の運賃とその2倍に相当する金額を徴収、すなわち罰金として運賃の3倍を徴収すると明記されている。ということは、仮に130円の区間で無賃乗車をすれば、発覚した場合390円を支払わされる、という具合だ。

 もっとも、都市部の鉄道に関してはほぼ自動改札化が完了して、入場も出場もすべて記録されているから、現在は不正乗車をすることはほぼ不可能といってよいだろう。

 一方で地方都市へ行けば、人件費削減などによって無人駅が増え、列車内についても車掌がいないワンマン運転の列車が多くなり、車内での改札を行う機会が減ったことから、不正乗車をする確率が高まる可能性は否定できない。運

 賃収入の減収でコストダウンを図っている地方鉄道にとって、不正乗車は

「大きな損失」

となる。

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