貧困層は「交通事故」に遭いやすい? ロンドンの調査データにみる現代の理不尽、東京では大丈夫なのか
ロンドン交通局は2023年4月18日、貧困地域に暮らす人たちが「交通事故で死亡もしくは重傷を負うリスクが2倍高い」というデータを発表した。
なぜ貧困が交通事故を招くのか

データにはっきり出たものの、貧困と交通事故の因果関係はいまも調査中である。ロンドン交通局によると、現状推察される要素は以下のものになる。
・貧困地域ではより多くの車や、高速道路にさらされている
・移動方法の選択肢
・低クオリティーの環境
・路上駐車の車の存在(裕福な地域のみガレージがある可能性)
・路上で遊ぶ子どもたちの有無
2020年のブレグジット(イギリスのEU離脱)後も移民が4割を占めるロンドンには、各国のコミュニティーが点在する。中には、途上国ではないかと思うほど、道路にゴミがあふれていて、殺伐としているところもある。そういった環境では、すっきり見晴らしのよい道路に比べて事故の頻度が上がりそうな気はする。
交通に関する民度についても、受けた教育が影響するのでどんな交通手段を使うにしても低い可能性がある。もちろん事故に遭う側に非がない場合も多い。
交通事故に遭うのは移民ばかりではないが、以下のようなデータもある。
貧困のエスニック・マイノリティーの歩行者が、イギリスで交通事故に遭う確率が10万人中62人だとすると、貧困状態にない白人(イギリス人、アイルランド人など)の歩行者の場合は、10万人中20人だった。車を持たないために、ウオーキングなど身体が道路にさらされる時間が長いことが考えられるのだそうだ(調査会社『Agilysis』、2021年5月20日付けリポート)。