「名古屋走り」「松本走り」「山梨ルール」 危険な“ご当地ルール”はなぜ無くならないのか、という根本疑問
ご当地ルールをなくす方法

ここまで、各地域におけるご当地ルールがなくならない理由を紹介してきたが、そのなかでひとつの共通点が見えてきた。それは良くも悪くも、その地方の
・交通事情
・道路環境
が大きく関係しているという点だ。
例えば、名古屋では路上駐車が多いため、車線またぎが横行して名古屋走りが起きてしまう。松本走りや山梨ルール、伊予の早曲がりなどにおける強引な右折に関しては、
「道路が慢性的に渋滞している」
「右折の矢印信号が少ない」
「信号の切り替わりが早い」
などによって、右折しづらい状況”が生じてしまい、その結果強行突破が日常化したことがわかった。
またドライバーの
「周りの車の流れを乱さないためには仕方ない」
「皆やっていることだから」
といった、言い訳じみた考え方も、ご当地ルールがなくならない要因のひとつになっているのではないか。
それでは、どうしたらご当地ルールをなくしていけるのだろうか。
ご当地ルールをなくすために警察や行政は取り組みを行っており、例えば松本市では2019年に市長が広報を使って松本走りに関する注意を市民に呼び掛けた。また2016年には、山梨県警のツイッターで山梨ルールの注意喚起を実施。ウェブサイトでは、交通安全ページの「交差点での事故防止」という項目で、「直進優先」と呼び掛けている。さらに、愛媛県警察交通部交通企画課も「伊予の早曲がりは危険な交通違反です」といった案内が作られた。
このように警察も行政も動いているものの、何かが改善されたといった様子はない模様。もちろん全く無駄なことだとは思わないが、やはり本気でご当地ルールを消滅させるのであれば、交通整備や取り締まりの強化などを優先させるべきだと考える。
右折しやすい環境が整うことで「強引な右折」をするドライバーは減り、路上駐車や交通違反などの取り締まりに力を入れることで、
「この地域では当たり前のルール」
という考えも改まるのではないだろうか。
もちろん、昔から定着してしまっているご当地ルールをなくすのは簡単なことではないが、今後少しずつでもドライバーの心に変化が起き、日本全国どこに行っても安心して運転できる環境になっていくことに期待したい。