運送会社に「満足な運賃」が支払われていない現実! 一般人は気にかけない、現場で続く“過酷ループ”をご存じか

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先日、M&Aキャピタルパートナーズがリポート「物流業界の運賃値上げ交渉の実態」を発表した。そこで明らかになった現場のリアルとは。

運賃交渉決裂が招くもの

物流・運送業の経営者100人を対象に行われたインターネット調査(画像:M&Aキャピタルパートナーズ)
物流・運送業の経営者100人を対象に行われたインターネット調査(画像:M&Aキャピタルパートナーズ)

 では、収受する運賃が希望通りに上がらないとどうなるか――。

 調査結果を見ると、「運賃の値上げ交渉が決裂してしまった場合、利益確保のためにどのような努力をするか(複数回答)」という質問に対し、「コストを削減する」が66%、「採算が取れない、交渉に応じてくれない仕事からは撤退する」とする回答が44.8%である。

 利益が確保できない業務からは撤退するという意向の企業が半数近くとなっている。この比率は決して小さくない。荷主企業や消費者からすると、物流コストは安ければ安いほどありがたい。インターネット通販で

「送料無料」

に引かれて購入するという消費者も多い。インターネット通販に限らず、企業間取引の輸送においても、できるだけ安い運賃で運んでくれる物流会社を選ぶのが当然であろう。

 なお、トラック運転手の残業規制が強化される「2024年問題」に対し、政府の政策パッケージ案が6月1日に発表され、「送料無料」の表示について見直しに取り組むとされたが、仮に「送料込み」と表示が変わったところで消費者の意識は大きく変わらないだろう。運賃は安いに越したことはないというのが荷主や購買者の気持ちなのである。

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